ブルーを支える人達(その1)

|  ブルーインパルス雑学  |
 ブルーインパルスは、多くの飛行機ファンの応援と、飛行隊活動を支える人達によって、今日まで発展してきました。その中で、ファンの我々が忘れてはならないのが、第11飛行隊の隊員のご家族です。
 第11飛行隊のパイロットや整備員の皆さんは、戦闘機を運用する全国各地の飛行隊から移ってこられる場合が多いです。同時に、ご家族もホームベースである松島基地の宿舎あるいは基地周辺に引っ越されて、任期とされる約3年間を過ごされます。5月から12月まで航空祭シーズン中、パイロットや整備員の皆さんは、梅雨とお盆休みを除く週末は、航空祭が開催される現地へ展開して行きます。航空祭当日が大雨の天気予報でも、その前に移動が可能な場合は、必ず現地に向かいます。その間、ご家族は松島でお留守番になっています。我々がブルーインパルスのアクロバット飛行の感動に浸っている一方で、ご家族は1年間の約半分は寂しい週末を過ごされているのです。ブルーインパルスは、航空自衛隊の広報任務を担当する仕事と言えばそれまでですが、任期中に高いモチベーションと集中力を維持し続ける事ができるのもご家族の理解が無くては、成立しないことだと言えます。
 決して、パイロットや整備員の皆さんは、ご家族の事をお話しになりません。表側に出られることの無いご家族へこの場を借りて感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。

 ブルーに限らず、自衛隊では部隊編成の変更や使用機の配置転換、隊員の任務変更によって、絶えず隊員の皆さんの転勤が伴います。新しい環境に慣れるまで、ご家族にはご苦労があると思います。これまで一番凄いと感じる移動は、尾白鷲の部隊マークで人気の第302飛行隊(F-4EJファントム)の配置転換です。1985年に戦闘機配備基地としては最北端の千歳基地から、最南端の那覇基地へ移動しています。
<Studio-T>