T-4の"T"と"4"とは?

|  ブルーインパルス雑学  |
 軍用機の名称は、アルファベットと数字の組合せで表記されます。アルファベットが主な用途、数字が各飛行機の開発順を示します。
 ブルーインパルスが使用するT-4の、
  「T」は、Trainer(練習機)、
  「4」は、4番目に開発された国産練習機、
  である事を意味します。
 T-4以前の練習機にはT-1(初等ジェット練習機)、T-2(超音速ジェット練習機)、T-3(初等プロペラ練習機)が存在し、長年に渡って航空自衛隊パイロットの養成に使用されました。現在では、その多くが耐用年数に達したため退役が進んでいます。その役割は後継機であるT-4やT-7(初等プロペラ練習機)などへ受け継がれています。
   その他に軍用機で用いられるT以外のアルファベットの意味を簡単に紹介しましょう。
F:Fighter(戦闘機) F-1,F-2,F-4,F-15
A:Attacker(攻撃機/爆撃機)
AH:Attacker Helicopter(攻撃ヘリ) AH-1S
C:Carrier(輸送機) C-1,C-130H
R:Reconnaissance(偵察機) RF-4E
U:Utility(多目的機) U-4,U-125
UH:Utility Helicopter(多目的ヘリ)  UH-1,UH-60J
E:Electronic Combat(電子戦機) E-2C
P:Patrol(哨戒機) P-3C

     これから先は少しマニアックになります(笑)
   米国メーカーの機体導入の場合は、本国の呼称を流用し、さらに日本向けの改良が施された場合は、数字の末尾に「J」が付くケースが多いようです(F-4EJ、F-15J、UH-60J)。また、機体の仕様が複数ある場合は、開発順に末尾にA,B・・・の順にアルファベットが追加されます。例えば、T-1では、外国製エンジンはT-1A、国産エンジンはT-1Bと呼ばれました。また、単座(1人乗り)と複座(2人乗り)が存在する場合は、単座は奇数番目(A,C,E)、複座は偶数番目(B,D,F)で区別されます。F-2では、単座型がF-2A、複座型がF-2Bです。これら表記の組合せの代表例が、「F-15の複座型の日本仕様=F-15DJ」です。単座はF-15CJとなるはずですが、Cは省略されています。また、ベースの機体が改良等で当初の主用途から変更された際に、アルファベットを重ねて使用する場合があります。RF-4Eは、戦闘機(F-4E)をベースにした偵察機(R)の意味になります。このように、名前の付け方はおおまかには存在しますが、随所に柔軟な運用が行われています。

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