ウォッチ(計算尺付のパイロットウォッチ)

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 ウォッチに対して、人それぞれに価値観や考え方があると思います。ここでは、パイロットウォッチと呼ばれるジャンルのウォッチについて紹介しましょう。
 飛行機誕生から100年余り。その昔の飛行機のコックピットは、アナログの計器に囲まれ、電子機器は皆無、電卓すら存在しなかった。自分の経験と勘で操縦していたパイロット達を支えたのが、航空用回転計算尺を最大の特徴とするパイロットウォッチでした。ウォッチの文字盤外周と回転ベゼルに計算尺を配し、ベゼルを回転させることで、キロ、マイル、ノット、海里などの単位の換算や、掛算割算が可能です。掛算割算では、飛行の所要時間、上昇/下降時間、燃料残量などの算出に使用されていたと推察されます。現代において、計算尺を利用する機会はありませんが、同機能を受け継いだモデルは多く存在します。
 このようにウォッチ本来の時を刻むこと以外に、機能面で突出したウォッチは、ファッションウォッチとは少し異なる捉え方ができます。自己を表現するための一つの道具とも言えるでしょう。航空ファンの中には、パイロットウォッチを愛用している人達がいます。初めて会った人でも、相手のウォッチを見て、趣味が想像できるのって、楽しくありませんか?
 そして航空自衛隊のパイロットにも、パイロットウォッチの老舗ブライトリング(BREITLING)のファンがたくさんいます。空中戦の訓練やアクロバット飛行の最中に計算尺を使う余裕はないと思います。というか計算尺を使ったフライトは今では行わないでしょう。それでも一人前のパイロットになった証として、パイロットウォッチを身に着けるのです。

 すでに、若い方は「計算尺」自体をご存知無いと思います。異なる間隔で刻まれた目盛りをスライドさせ、基点となる目盛りの位置関係で掛算割算の答えを導き出せるものです。文面でお伝えするのは、ちっと難しいので詳細は省略させていただきました。

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